人手不足が社会問題となっている運送業界での起業に必要なことを解説します。

運送会社のイメージ

私は運送会社を経営する「社長」です。
一応ですが成功していると言っても良い業績をあげることができています。

 

しかし、起業する前はサラリーマンをしておりました。運送業界とは無縁の仕事です。
大型トラックを持っていたわけでもありませんし、配達の経験もありませんでした。

 

そんな脱サラ経営者が、未経験の運送業界で起業し軌道に乗せるまでの経験談をお話していきたいと思います。

 

 

起業までの経緯

サラリーマン時代の様子

当時、私は勤務していた会社でのサラリーマン生活に疑問を持っており、なんとなくではありますが転職を模索していました。

 

その頃、連日耳に入ってきたのが運送業界の人手不足問題の報道。
大手運送会社のamazon配送業務撤退のニュースを皮切りに、運送業界で巻き起こっている過酷な状況が明るみになり、運賃の値上げ配送の遅延など人々の生活にも影響が出始めていました。

 

大きな社会問題となっていましたが、求職中(会社員として働きながらでしたが)の私にとっては
「仕事が山のようにある業界じゃないか!」と新たな道筋にしか見えず、仕事を取ることに毎日必死で追われていた平社員の身からすれば夢のような環境にも思えたのです。

 

早速利用していた転職サイトでは「運輸・物流」の項目にチェックを付け足し、この業界での従事を視野に入れて新たな職探しをするようになりました。

 

求人情報は山のようにでてきます。
その中でよく見かけたのが「フランチャイズ募集」「個人事業主の業務委託募集」

 

毎日の通勤ラッシュと階層組織での激務…そんなサラリーマン生活に嫌気がさしていたこともあり、興味の矛先が「転職」から「起業」へと完全に変わるのにも時間は要しませんでした。

 

 

開業するために必要なものは多い

開業の準備に手こずる様子

「会社起こしても仕事に絶対困らないだろうし、すぐに儲かるだろう」
というなんとも浅い考えで起業・独立することになるわけですが、今思うにそんな素人の甘い考えがなければ、いまだにサラリーマンとしての一応の安定した生活を送っていたと思います。

 

正直言いますと私は「運送業」に関する知識は全くありませんでした。

 

引っ越しアルバイト

1つあるとしたら学生の頃にやった引っ越しのアルバイトの経験。
学生にしては給料も良く、それなりに羽振りの良い学生生活を送れましたが滅茶苦茶キツい仕事でした…。

 

しかし、この経験も浅はかな動機のひとつにもなりました。
「冷蔵庫や洗濯機、家具と比べたら、amazonの段ボールなんて楽だろう」と…。

 

とは言え、完全なる素人が無知のまま経営者を目指すことは愚行でしかありません。
まずは会社員として働きながらできることは寝る間も惜しまず取り掛かりました。

 

開業するにあたって必要な資格や資金法律に関すること、もちろん経営に関することなど、本やネットを駆使して情報を集めました。

そしてすぐに理解が出来たことは「想像以上に大変」ということ。
特に資金に関しては考えていた以上に多額の準備をしなくてはならないことが分かりました。
そもそもトラックなんて持っていません。

間違いなく融資が必要となりそうでしたので資金調達方法についてもかなり調べました。
多くの選択肢がある中で、まず検討をしたのが銀行融資による資金調達です。

 

しかし、銀行融資による資金調達は審査のハードルが高く、融資を断られてしまう可能性もあります。
そうした時には、日本政策金融公庫から低金利で融資を受ける方法や、ファクタリングによる資金調達もおすすめです。

 

法人か個人事業主か

運送会社を開業するにあたり、最初の大きな選択肢となるのが「法人」をたちあげるか「個人事業主」として開業するのかです。
それによって開業するために必要な資格資金も異なってきます。

法人設立
メリット
  • 社会的信用度

    最も大きなメリットは社会的信用度を得られることです。
    銀行などの融資も受けやすくなりますので、経営上避けては通れない資金調達の際の選択肢が拡がります。

  • 節税対策

    個人事業主に比べ、様々な節税対策を実施することが出来ます。
    経営者にとって納税は義務であると同時に大きな負担にもなります。

  • 仕事の受注も有利に

    これも社会的信用度によるものですが、荷主からも信頼されるため個人事業主よりも安定して仕事を受注できる傾向にあります。

 

デメリット
  • 開業するためのコストが高い

    個人事業主として開業する場合と比べ、費用手続きが多くなってしまうデメリットがあります。
    法人化するためには登記や様々な書類の作成、また税理士など専門家に依頼しなくてはならない会計もあり、コストも時間もたくさん必要となります。

 

 

個人事業主
メリット
  • 初期費用が割安

    法人設立よりも初期投資をかなり抑えることができ、少ない自己資金でも開業可能です。
    個人事業主の一番のメリットと言えるでしょう。

  • 1人で軽トラ1台でも始められる

    貨物軽自動車運送事業であれば、事業用の軽自動車が1台あれば開業できます。許可申請では運送業務の実務経験の有無も問われません。
    ざっくりと言ってしまえば、普通免許証と車庫証明があれば始められるのです。

 

デメリット
  • 融資が受けづらい

    社会的信用度は低いため、銀行などの融資は望めないと考えても良いでしょう。
    また、融資を受けられたとしても金利などの条件が厳しくなる傾向もあります。しかし最近では中小企業や個人事業主向けの資金調達サービスが増えてきています。

開業するための初期コストだけでなく、将来のビジョンも見据えて選択することが重要です。

参考:銀行融資よりも審査に通りやすい日本政策金融公庫について

 

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