運送業であれば副業として独立が可能ですが、条件があります。

副業として独立することも可能

車を運転する女性

運送業を副業として独立する場合、軽バン配送であれば簡単です。
軽バン以上の乗用車は営業用の緑ナンバー取得基準が厳しいため、会社員としてフルタイムの仕事を持ちながら起業することは現実的ではありません。
オーナーとして人を雇った経営をするなら資金力だけでクリアできますが、自身がドライバーとして副業したい場合は軽バン配送を検討してください。

 

副業独立=業務委託

「独立」をどう捉えるかによって難易度は大きく変わり、経営者として事業をマネジメントする独立を副業の立場でするのは困難です。
一方で流行している軽バン配送で業務委託の仕事を受けるのであれば、働き方は副業バイトと大して変わらず、収入の扱いが給与か事業所得になる違いだけです。

 

もちろん保障の面で業務委託と従業員は大きく変わるので、副業として運送業の仕事をしたい場合はアルバイトの仕事と比較検討するようにしてください。
業務委託の方が頑張った分だけ高収入を得られるチャンスがあり、副業でも1日2~4万円以上稼ぐ方がたくさんいます。
また、業務委託として独立すれば、経費計上できるので節税効果の高いメリットがありますよ。

 

アルバイトは基本的に最低賃金が保障され、業務中に起こした事故でも雇用主が責任を取ってくれるなど安心・安定した労働環境がメリットです。

 

営業用ナンバーの取得要件

運送業では必須とも呼べる営業用ナンバーは、軽自動車は基本的に陸運局で手続きするだけで誰でも取得が可能。特別な認可は一切必要ありません。
また、業務委託なら車両レンタルで始めることも可能です。

 

軽自動車の黒ナンバーではなく、軽以外の緑ナンバーの営業ナンバーを取得する際は以下の要件があります。

 

  • 経営者が直近で前科や運送業許可の取消を受けていない
  • 運行管理者の選任(資格必須)
  • 整備管理者の選任(資格保持か研修を受けている)
  • 常時選任運転者(運転手はフルタイム勤務である必要がある)
  • 営業所、休憩睡眠施設の確保

 

ご覧の通り、オーナーの立場であれば問題ありませんが、常時選任運転者の問題などから副業で独立して緑ナンバーを取得するのはルール上認められません。
要件をクリアできたとしても、設備投資や研修を受ける費用と時間の負担が大きくなるので注意しましょう。

 

業務委託以外の独立が難しい理由

腕を組むスーツ姿の男性

副業としての独立が業務委託を除いて難しい理由は、軽バン以外の営業用ナンバー(緑ナンバー)の取得要件が厳しいことに加え、経営者として仕事を受注するのに支障が出ることです。
副業には正社員など他の仕事を本業にするパターンと、独立した後に仕事がないタイミングだけ他の仕事を副業もしくは均等にWワークで働く方法があります。

 

業務委託以外の場合は、経営者として元請けや事業者に営業をかけて仕事を取る必要があり、本業として取り組んでいないと取引先からの信用を得ることが困難です。
もちろん、特別なコネクションやスポットしかない仕事内容ならチャンスがありますが、副業目的での独立で自ら新規開拓営業を行っても成果を得られず時間だけが無駄に過ぎていきます。

 

すぐに働きながら独立するのではなく、働きながら独立後の取引先を探す営業活動だけ行い、話がまとまってから仕事をやめて本格的な独立をするスタイルなら可能です。

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